船舶免許1級と2級の違いは?ステップアップに必要な費用と取得方法

 

ボートやヨットでの海遊びを続けていると、「もっと遠くへ行きたい」「大きな船を操縦したい」という気持ちが生まれるもの。現在2級の船舶免許を持っているけれど、次のステップとして1級を取得したいと考えている人も多いのではないでしょうか。でも、実際にどう違うのか、費用はいくらかかるのか、どんな手続きが必要なのか、わからないことばかり。ここでは、船舶免許1級と2級の実際の違いと、ステップアップに必要な費用や取得方法をわかりやすく解説します。

船舶免許1級と2級の違い|ステップアップで広がる航海範囲

船舶免許2級と1級の最大の違いは、操縦できる船舶のサイズと航海できる範囲です。

2級免許では、総トン数20トン未満で機関出力200馬力以下の船舶を操縦でき、沿岸から最大100キロメートルの範囲内での航海が可能です。つまり、陸地が見える範囲、あるいは陸地からそこまで遠くない範囲での操縦に限定されています。

一方、1級免許では、総トン数20トン以上の船舶も操縦でき、航海範囲に制限がありません。つまり、外洋での航海も可能になり、より大型のクルーザーやプロトタイプのヨットなど、幅広い船舶を自由に操縦できるようになります。

実際のマリンレジャーでは、2級で十分という人も多いですが、離島への旅行、釣りの新しいスポット開拓、あるいは友人を大人数乗せて遠出したいというシーンでは、1級があるとぐっと選択肢が広がります。

2級から1級へのステップアップにかかる費用|内訳と相場

2級を既に持っている場合、1級へのステップアップにかかる費用は、学習方法によって異なります。

講習を受けて国家試験に臨む場合の費用相場は、4~5万円程度です。この費用の内訳は以下の通りです。

  • 受講料(学科講習):約28,000~29,000円
  • 身体検査手数料:約4,250円
  • 国家試験受験手数料(学科):約10,000円
  • 登録免許税:2,000円
  • 申請代行料(スクール経由の場合):約6,930円

講習スクールを利用する場合は、上記の費用に加えて申請手続きの代行料がかかることがあります。総額では48,000~52,000円程度になる目安です。

一方、自分で学科を勉強して試験を受ける場合は、試験料と身体検査料だけで済むため、2~3万円に抑えることが可能です。ただし、試験内容は専門的で難易度も高いため、初心者には講習を受けることをお勧めします。

講習スクールを選ぶ際は、複数の教室の料金を比較し、自分の都合に合わせて講習日程が調整できるかどうかも確認しておくと良いでしょう。

1級免許取得に必要な講習時間と学習内容

2級をすでに持っている場合、1級への昇級講習は比較的短期間で完了します。一般的には、学科講習を中心に1~2日程度で修了することが多いです。

講習で扱う主な内容は以下の通りです。

  • 航海法規(国際規則、国内法の応用編)
  • 気象と海象の判断(より広い海域での読み方)
  • 航海計画の立案(遠洋航海の計画作成方法)
  • 操縦技術(大型船の特性とハンドリング)
  • 安全管理(遠洋での緊急時対応)

2級の講習と大きく異なる点は、外洋での航海を想定した内容が増えることです。天候の変化への対応、より複雑な航路設定、大型船ならではの操縦特性など、実務的な知識が求められます。

2級をすでに取得している場合は、基礎的な法律知識や操縦の基本が身についているため、講習は1級特有の内容に焦点を当てたカリキュラムになります。そのため、完全初心者が1級を取得する場合よりも講習時間が短く、費用も抑えられるという仕組みです。

2級を持っている場合の短縮制度と試験免除について

2級免許を既に所有している場合、1級への昇級時には学科試験が一部免除される場合があります

具体的には、講習スクールのカリキュラムを修了すれば、国家試験で出題される学科の一部(基礎的な法規など)が免除される場合が多いです。これにより、試験の難易度が下がり、合格への道のりがぐっと楽になります。

ただし、身体検査は毎回実施される必要があります。視力、色覚、聴力などの基準を満たしているかの確認は必須です。一度取得した免許であっても、新たに1級を取得する際には改めて身体検査を受けることになります。

免除制度の詳細はスクールや申請先によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。同じ1級ステップアップでも、スクールによって免除される科目の範囲が異なることもあります。

ステップアップにかかる総期間|講習から免許取得まで

2級から1級へステップアップする場合の全体の期間は、通常1~3ヶ月程度が目安です。

一般的なステップアップの流れは以下の通りです。

  • スクール申し込み・入学手続き:1~2週間
  • 学科講習:1~2日
  • 国家試験受験:講習終了後、数日~1週間以内
  • 試験結果待ち:1~2週間
  • 免許交付申請:試験合格後、1~2週間以内
  • 新免許の交付・受取:申請後、1~2週間

急いでいない場合は、講習から免許取得まで全体で3ヶ月程度見ておくと安心です。ただし、混雑時期(夏休みシーズンなど)には申し込みから講習開始まで待たされることもあるため、早めの計画が有効です。

試験は通常、講習終了から数日以内に実施されるため、講習を受けた直後に試験に臨むことになります。講習内容が記憶に新しいうちに試験を受けられるというメリットがあります。

1級免許でできるようになること|キャリアと趣味の可能性

1級船舶免許を取得することで、マリンレジャーの選択肢が大きく広がります

趣味の面では、遠洋クルージング、沖釣り、島巡りツアーなど、2級では行けなかったエリアへの航海が可能になります。家族や友人と一緒に、より大型で快適なクルーザーで長距離航海するといった楽しみ方が実現します。

職業としての選択肢も増えます。貨物船や旅客船の船長、操縦士、遊漁船の船長、マリーナ経営など、より責任が大きく報酬が高い職業へのステップアップが可能になります。特に遊漁船業界では、1級免許を持つことで顧客の信頼が厚くなり、事業拡大の道も広がります。

さらに上を目指す場合、1級から海技士の道もあります。国際航海への進出を考えているなら、1級は必須のステップになります。

ステップアップ時に注意すべきポイント

1級へのステップアップを検討する際に、押さえておきたい注意点があります。

現在の2級免許の有効期限を確認しておきましょう。有効期限が切れている場合は、失効復活手続きが必要になり、余分な費用と時間がかかります。

より大きな海での航海をするなら、操船技術だけでなく、天候判断や海況の読み方、安全管理の知識も重要です。1級講習で学ぶこれらの内容は、単なる試験対策ではなく、実際の航海での生命に関わる知識です。講習内容を単に暗記するのではなく、実践的に理解しておくことをお勧めします。

大型船を操縦することになれば、より大きな操舵力(ハンドル操作)が必要になる場合もあります。事前に実際の船に乗って、その特性を理解しておくと、1級取得後の航海がより安全で快適になります。

外洋での航海を想定するなら、航海用の計器や安全装備も重要です。より大きな船で遠くの海へ出かけるときに、あると便利な航海用品がある場合もあります。

 

船舶免許1級と2級のステップアップ|費用と期間で最適なタイミングを判断

2級から1級へのステップアップは、費用的には4~5万円、期間としては1~3ヶ月という投資で、大きなメリットが得られます。

すでに2級を持っているなら、昇級の講習は短期間で完了し、試験免除の制度も活用できるため、比較的効率的にステップアップできます。マリンレジャーをより自由に楽しみたい、あるいは船舶関連の仕事を視野に入れているなら、1級取得は十分な価値があります。

重要なのは、自分のライフスタイルと目標に合わせてタイミングを判断することです。「いつか遠くへ航海したい」という漠然とした希望なら、まずは2級で満足できる範囲でマリンレジャーを続けて、必要性を感じたときにステップアップする判断でも構いません。逆に、すでに外洋での航海計画が具体的にあるなら、早めの取得をお勧めします。

 

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